相談者が心を開いてくれない、悩みの本質がわからないなど、占い師として実際にお客さんと接しているとコミュニケーション能力の必要性を痛感します。
コミュニケーション能力は、これから占い師になりたい方やすでに占い師として活動している方も悩ましい部分でしょう。
ここでは、現役占い師の話を参考に相談者に信頼してもらえるために必要な、コミュニケーションのコツを5つご紹介します。
心理学とも似ていますが、占い師が相談者(お客さん)との信頼関係を築くための基本的なコミュニケーション技術に焦点を当てています。
信頼される占い師にとってコミュニケーションが大切な理由
現役の占い師からよく聞くのは
「コミュニケーションスキルは占う技術と同じ、もしくはそれ以上に重要」
ということです。
鑑定では個人的な悩みを打ち明けたり、繊細な悩みを持っている方もいます。
その際に適切な言葉や態度があれば、相談者は信頼し安心してあなたに相談することができます。
占い師は相談者の人生に寄り添い、前向きな変化を促すサポート役です。
相談者の悩みの本質を引き出して、正確に占い結果を伝えて悩みを解消するためには、高度なコミュニケーションスキルが不可欠なのです。
次の項目から、信頼される浦名西に必要だと感じた、心理学などを使ったコミュニケーション能力を磨く5つのコツを見ていきましょう。
コツ1.アクティブリスニング
信頼される占い師に必要な一つ目のスキルは、アクティブリスニングです。
カウンセリングやコーチングのコミュニケーションの能力の一つで、積極的傾聴と言い、聴き方、姿勢、態度を指します。
話を遮らずに最後まで話を聞くだけなら誰にでもできますが、相談者の視点や感情を深く理解し、適切に相手に反応します。
相手に「共感」しながら「いい質問」を投げかけるという、コミュニケーション能力です。
徹底的に聞き役になるというものではなく、質問で確認しつつ理解が合っていれば信頼が生まれます。
占い師のアクティブリスニングの参考例
要約や確認
相談者「彼が私の気持ちを理解してくれない」
占い師「つまり、彼とのコミュニケーションが難しくて、あなたの気持ちが上手く伝わっていないと感じているのですね」
このように集中して聴くだけでなく、言い換えて確認することで理解が正しいのかを確かめることができます。
感情を反映
「思いが伝わらないと不安ですよね」
と共感し、感情の理解を示しましょう。
質問を深堀
「コミュニケーションが上手くいってないと感じるのはどんな部分ですか?」
「どんな事で彼氏(彼女)と喧嘩をしますか?」
具体的なエピソードを聴き、自然な形で相談者の話を深堀り情報を引き出します。
適度な沈黙を活用
相談者が考えている間、占い師も沈黙を保ちます。
相談者が自分の思考を整理する時間を与え、相談しやすい状況にします。
他にも体の向きやうなずき、表情などの非言語コミュニケーションで共感を与えることで、相談者は安心感を持つことができます。
フィードバック
「会話の中であなたが我慢せず素直に気持ちを伝えることが大切ですよ」
といった、相談者の行動に対して改善点や評価を伝えることで、相談者が自分の悩みを整理しやすくなります。
相談者の悩みに対して、適切な評価やアドバイスができ、次に進むための基盤を作ります。
コツ2.共感的なコミュニケーション
共感とは専門用語でエンパシーといい、相談者の感情や経験や視点を理解し共感するコミュニケーションです。
相手の感情を感じ取ったり、その感情に対して適切に反応する(共感する)ことで、相談者は自分の悩みを伝えやすくなります。
その結果、信頼を得ることができます。
共感力は、心理学、医療、教育、ビジネスなど幅広く使われていますね。
占い師のエンパシーの参考例
これは具体例がなくてもイメージしやすいと思いますが、いくつか例を挙げます。
相談者「最近、何をしてもうまくいかない」
占い師「それはしんどいですね。何か特別なことがあったのですか?」
相談者の感情を反映し理解を示し共感をします。
「お気持ちはわかりますよ。私も似たような経験がありますから。」
共感し寄り添う言葉をなげかけます。
アクティブリスニングも共感が重要ですが、あくまでも聴くことで相手の話を正確に理解することを目的としています。
聴き方や反応に重点を置く上での共感を示すコミュニケーション能力です。
エンパシーの共感は相手の感情に寄り添い、共感を示すことが目的です。
感情の理解と共感に重点を置き、信頼を築きます。
コツ3.オープンクエスチョン
占い師が使う代表的な質問方法の一つです。
相談者の回答に制限を与えず、具体的で自由な回答を引き出すコミュニケーション能力です。
この逆がクローズドクエスチョンとうコミュニケーションです。
イエス・ノーの2択で答えてもらうものです。
具体的な確認や選択をするために使います。
オープンクエスチョンで全体像を把握し、クローズドクエスチョンで具体的な情報を確認するという流れが定番です。
オープンクエスチョンの参考例
「一番気になっていることは何かありますか?」
「印象に残っている出来事は何ですか?」
このような質問で、相談者が抱えている悩みの核心について、自由に話すきっかけを与えます。
また、過去の話などを入れることで、過去の経験を振り返り、重要な出来事を共有してもらうことができます。
「悩みを解決するためにどんな行動をしてみましたか?」
このような質問をすることで、相談者が必要とするサポートなどを一緒に考えることができます。
悩みをを解決するためのより効果的な手段が把握でき、より信頼が強固となります。
コツ4.ポジティブリフレーミング
ポジティブリフレーミングは、ネガティブな状況を前向きに捉え直す方法です。
心理学的には、よくない出来事や状況の見方を変えることで、より良い感情や行動を引き出すことを目的としています。
このコミュニケーション方法を占い師が使うことで、相談者が困難な状況を乗り越える手助けができます。
ポジティブな側面に焦点を当て、感情、考え方、状況・経験など、特定の捉え方を変える心理学的技法です。
似たものに、ポジティブシンキングがあります。
物事を前向きに考える姿勢や思考を意味し、具体性はありません。
「今回は失敗したが、これは学びの機会にして次は上手くやる」
という具合です。
ポジティブリフレーミングは、単に前向きに捉えて思考するのではなく、具体的に状況を分析します。
そして新しい視点からポジティブな側面を見出し、新たな価値や意味を再構築することで解決策を見出すことが求められるコミュニケーション能力です。
占い師のポジティブリフレーミングの参考例
相談者「恋人と別れてしまって何も手につかない」
占い師「別れはつらいですが自分を見つめなおす良い機会でもあります。この経験を通じて、あなたにとって大切な価値観や理想のパートナー像が明確になります。」
このようにポジティブリフレーミングは、悪い部分を新しい視点で良い部分として再評価します。
共感を示しつつ今の状況を新たな視点でみることで、相談者が自分の力で解決策を見出すサポートができます。
何でもかんでもポジティブにするのは相談者と信頼関係を作るうえで逆効果なので、適度さが大切です。
コツ5.プライバシーを守る
守秘義務は相談者と信頼関係を構築するための基本的な倫理です。
専門用語でコンフィデンシャリティと言い、心理療法の倫理的原則です。
プライバシーを守ることは当たり前のことですが、今一度確認しておきましょう。
- 個人情報
名前、生年月日、連絡先など - 相談内容
家族や友人などにも情報を漏らさない
SNSで占いの実例紹介をする場合、個人情報には触れないようにする - 鑑定結果
鑑定結果の記録を適切に管理する - 公共での配慮
公共の場で鑑定する際に周囲に相談者の情報が聞こえないよう配慮する
これらは基本的なことですが、相談者に安心できる環境を提供し、占い師の職業倫理の根幹をなす重要な部分です。
鑑定前に「ここでのお話は私たちの間だけのものですから、安心してください。」ということを伝えるのもいいですね。
また、街中で相談者に出会っても、先方から挨拶がない限りは占い師から声はかけないようにします。
手っ取り早くコミュニケーション能力と占うスキルを身に付けるなら?
ここまで信頼される占い師になるための、コミュニケーション能力を身に付ける方法として5つのコツをご紹介しました。
心理学などの専門用語を使っていますが、どれも基本的なコミュニケーションスキルです。
基本とはいえ、5つのコツを知ってもいまいちピンとこない方もいると思います。
あなたもそうなら、手っ取り早くコミュニケーション能力を身に付けて、信頼される占い師になる方法があります。
とくにこれから占い師になりたいという方に向いているので、下記を参考にしてください。
信頼される占い師に必要なコミュニケーション能力のまとめ
占い師として成功するためには、相談者との信頼関係を築くコミュニケーション能力が不可欠です。
ここで紹介した5つのコツ「アクティブリスニング、エンパシー、オープンクエスチョン、ポジティブな言葉遣い、守秘義務」を実践することで、信頼を得てさらには鑑定の質も上がるでしょう。
これらのスキルは日常生活で意識的に練習したり、プロから継続的に学ぶことで磨くことができますよ♪